南の島から考えた

家族でニッポンの南の小さな島に移住してきました。長年夢見た憧れの島暮らし、その選択が成功だったのか失敗だったのかは…ちょっとまだ分かりません!

南の島からはじめまして

2016年の春、とある南国の離島に移住してきました。

家族構成は、夫と1歳10ケ月の子供が1人の3人家族。


私たち夫婦が選んだのは大概の人に「は?どこそれ?ていうか何て読むの?」

などと言われるマイナーな島で、全国的に見たら立派な過疎地域だと思います。

観光産業が盛んな南の島ではなく敢えてそういう地味な離島を選んだのは、

この島のスタンスに面白味を感じたからです。


よく名前を聞くような有名な島々からは

「貴方がたに移住してきてもらわなくても

私共は全く困りませんし関係もありませんが、

お出来になるのでしたらどうぞご自由に」

みたいな高飛車感を感じてしまって、始めから移住の選択肢に無く。


かといって島おこしや地域おこしに躍起になっているところは

「ぜひ来てよ!応援するよ!みんなでがんばろう!」

という松岡修造的熱さがあって、外見も中身も非運動部系の我々は

そのテンションについて行けないだろうなと。


でもこの島は外の力を頼りにしてないというか

はなからアテにしていないところがあって、

「フーン。来たいなら来たらいいよ〜、

なんの助けもできないけども、まぁ、邪魔もしないんで」

みたいな、良くも悪くもやる気の無い雰囲気なので、

ガツガツ頑張って生きて行きたくない私たち夫婦には

居心地が良いかもなと感じました。


都会でそれなりに一生懸命働いて暮らしてきたけれど、

自分の生活や社会システムに矛盾や無理を覚えて田舎暮らしを夢見る…。

そんな人たちってこの現代増えてきていると思います。


私、現在30代後半なんですが、私たちの親世代ってとにかく田舎を嫌って

誰も彼もが都会、もしくは都会っぽさを目指した世代だと思うんです。


ただ、取り残されたように存在する田舎らしい田舎な場所も

この日本にはまだたくさんあるわけで、

私たちの親世代が捨ててきた見向きもされないそういったものを

孫世代である私たちがまた求め始めているわけですよね。

これは、親世代が必死になって構築してきた

とにもかくにも利便性!なライフスタイルが、

結局のところ人間の本能としては快適では無かったからじゃないかなぁ。

 

夢の田舎暮らしを実践したものの、その夢破れて

都落ちならぬ都登りして都会に帰っていく人もとても多いと聞きます。

でも私、自然の多いところで暮らしたいという気持ちは

人間としてはとても全うなことだと思うんです。

一言で「田舎」や「島」などと言っても

土地によっていろいろと性質もありますし、

人間同士と同じで相性ってありますから、

失敗に終わってしまった例は

ただその相性が合わなかったというだけじゃないかと。


私たち家族の移住はまだ成功するか失敗に終わるかは分からないですが、

気付いたことや考えたことなど書いていってみたいと思います。